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大和国の古代道路 ①これが原型の起点・五条野丸山古墳

大きいものは素直な畏敬の念を呼び起こします。ましてそれが、wide&straightな古代駅路の原型となった大和三道の起点であればなおさらのこと。夜明けの薄明に浮かびあった見た巨大古墳の姿は、今回の旅への期待感を大いに盛り上げてくれました。

夜明けの五条野丸山古墳?前方部から

五条野丸山古墳は、全長約310mで、奈良県最大、国内6番目の規模を誇ります。私の住む坂東では、群馬県の太田天神山古墳(約210m、27位)が最大ですから、小山のようなそのサイズに圧倒されました。

そのとき思い出したのは、全長333mの米空母ジョージ・ワシントン。昨年5月の離日直前に遊覧船からみたその姿に、まさに小山のようだと感じたものです。

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いきなり脱線しました(笑)。大和三道の内、中ツ道が奈良盆地の土地区画の基準線であり、起点が古墳の前方部であることについては、以前、仮想探索時にご説明しました。古代道路と古墳の位置関係については、GoogleEarthによる3D図などをご覧ください。明治の地図でもどうぞ。

五条野丸山古墳 GoogleEarth.jpg)
丸山古墳 明治41年測図地図
大和・河内の古代道路概観

いや、なんだか迫力が足りません。マニア魂が納得しません。では、いつもの3D地図で南北それぞれからどうぞ!

丸山古墳2

周濠を含めた古墳の巨大さもイイですが、中ツ道の躊躇のない避けっぷりもイイ! 一方で、国道169号の容赦ない削りっぷりも、またイイ!(笑) まるで崖のようで、前方部の高さ約15mがよく分かります。遠方に見えるのは、大和三山の一つ・畝傍山。

五条丸山古墳の上から見下ろす国道169号線と望む畝傍山

少し脱線しましたか?(笑) いえいえ、ここからが本番です。このブログの読者諸氏なら当然、歩いてみたいですよね! 古墳を避けた中ツ道の現在の姿。では、ご案内します! Let’s 凹道探索!!

まずは、国道との分岐点。あぁ、呼んでいる!、吸い込まれる~(笑)。

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途中は省略して、国道との交差点。これも、吸い込まれる~(笑)。

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そしてここ。現道の左には帯状地割が! といいますか、畑の部分を含めて中ツ道の敷幅だったのでしょう。

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畑の上から振り返って見ると・・・。いやぁ、堪りません!

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おバカなことを言っていると、檜隈(ひのくま)坂合陵として欽明天皇陵に治定されている梅山古墳に到着。明日香村では唯一の前方後円墳で、全長140m。

そういえば、はるか東京浅草の浅草寺創建伝説に、檜隈浜成、竹成兄弟の名前が見えますね。有名な三社祭の二柱。この辺の出身だったりして ( ̄ー ̄)ニヤリ

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両古墳の被葬者を巡っては議論がなおも続いています。とはいえ、丸山古墳が“起点”となっているのは明白な以上、蘇我稲目の業績を顕彰するために馬子と推古天皇が大和三道を敷設した、という近江俊秀氏の説が最も魅力的と感じます。

次回、稲目の墓として近年に話題となった都塚古墳を訪ねて見てみましょう。

つづく

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