在宅探索の楽しみ

”世界の中心”として設計された秦の始皇帝陵。初の統一王朝の壮大なグランドデザイン。

大仙陵古墳、クフ王ピラミッドと並び世界三大墳墓の一つとして知られる秦始皇帝陵。一辺約350m、高さ約50mという現状サイズでも小山のような姿ですが、原丘の一辺は約1.5倍、高さは約2倍あったともされています。

地下には墓室を含む地下宮殿が存在。周囲には二重の城壁が巡り、外城は東西1㎞、南北2㎞にも及びます。東京ドーム約43個分の広さ。有名な兵馬俑坑などの付属施設はこの外に配されており、墓域全体はさらに広大なものとなります。始皇帝が残した巨大な建造物群の象徴といっても過言ではないでしょう。

サイズだけでも圧倒されそうですが、最新の研究では秦代世界の”中心点”として設計されたのではないか?、と考えらえています。

実は始皇帝陵の南北中心軸は真北から約1.4度東に傾いています。これは秦代の北極は地球の歳差運動の関係で現在とずれていたためです。

そして、この軸線を北に約700㎞延長した帝国最辺境部が最後の画像です。山と川、中心の建造物。まるで瓜二つですよね!

これ以上の半可通な解説は差し控えます(笑)。最後の図をご覧ください。引用元は論文『多衛星データを用いた秦帝国の空間的考察』。中国最初の統一王朝のグランドデザインの壮大さ、そして緻密さには、素直に脱帽です。

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