今回は日立市大みか町にある大甕神社からスタートです。
社伝によれば、創建は皇紀元年(紀元前660年)!
本殿は小山のような磐座
「宿魂石」の上に建っています。
ご注目頂きたいのは、その位置。
明治39年測図の地図と川だけ地形地図を重ねるとご覧の通り。山地南端部であることから交通の要所であったことが分かります。
奥州へ向かう陸前浜街道(江戸期は岩城相馬街道)も境内を取り巻くように走っています。
現地の様子はこの通り。
道脇に「泉川道標」の案内があり、明和8年(1771年)
の銘のある石標が建てられています。この先にある泉川神社が江戸中期に賑わっていたそうです。
ここまでが前振りです(笑)。
実はこの辺りを古代の東海道駅路も通っていたと考えられています。微地形を3D地図で見てみると・・・。
旧街道の外側に、幅10m前後の怪しい帯状窪地が約200mに渡って続いています。
途中を遮る土橋状の道は、 1936年に東の丘上に企業の保養施設が建設されたときに作られたものでしょう。
北端部から南西に向けて撮った写真がこちら。
中に入ってみるとこの通り。
ご覧の通り、見た目は典型的な切通し痕跡です。駅路痕跡発見か?!、と期待が高まります。
次回以降で、前後の想定ルートとの位置関係を検証していきましょう。