現地レポート

和歌山県の南海道痕跡を確認! 消えゆくその姿にため息

在宅探索の問題点はどうして現地に行ってみたくなってしまうこと。先日取り上げた南海道痕跡(和歌山県橋本市住田町真土)に行って来ました!

南海道痕跡の帯状窪地

まずは、奈良・和歌山県境の落合川へ下っていく南海道の帯状窪地から。「とびこえ休憩所」の建屋の向こうを川が南北に流れています。

大変ゆったりとした幅であり、大きな工事が施されていることがよく分かります。畑地として利用されてきたようです。

なお、休憩所建屋のある方形台地は駅家跡の可能性もあると考えられています。

     大岡康之「紀和国境付近の南海道駅路」
     『古代交通研究会第22回大会資料集』2023年 古代交通研究会

反対側を西へと辿っていくと溜池がありました。

駅路跡の帯状窪地が田畑や溜池として利用されているケースとしては、北陸道・倶利伽羅峠が似ているかもしれません。

さて、実は、二枚の写真の間の部分はこのようなことになっておりました。新しい建物が建設予定なのでしょうか。埋め立て工事が進んでおりました。

残念ではありますが、痕跡地形は開発により次第に消えてゆくものです。半分であっても残っていた時期に現地を訪れることができた幸運に感謝しました。

万葉古道「飛び越え石」

名所の「飛び越え石」も表敬訪問してきました。地元の皆さんにはこちらの方がイメージが合うのかもしれませんね。

周辺には万葉歌碑もたくさん設置されています。往古を想いつつ散歩するのによい場所ですよ!

終わり

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