現地レポート

秦直道の起点は秦漢代の離宮跡。2000年前の遺跡に感動!

秦代の篆書体で書かれた巨大なモニュメントが建てられていました。
ポーズをとっているのは、わたくし(左)と古街道研究家の宮田太郎さんです。当地を訪れるという夢がかなって二人とも満面の笑みですね。

秦直道のスタート地点


秦直道の起点は、秦漢時代の離宮または儀礼宮殿であった甘泉宮(秦代は林光宮)の北城門跡付近と推定されています。西安市から70㎞ほどの陝西省淳化県梁武帝村にあります。

紫の線が城壁の跡で、敷地の巨大さはお分かりになると思います。


ただし、道路跡は深い浸食谷によって失われたと考えられていて、残念ながら全く当時の面影がありません。

Google Earth画像でご覧の通り、谷は英烈山へ北進。その先には別にご紹介しましたテーマパークの秦直道文化苑があります。

今も残る宮殿の屋根瓦

さて、最後の地表断面をご注目下さい。瓦の破片が積み重なっている層がありますね。縄目模様が特徴の秦漢代のものでした。見つけられたのはもちろん宮田さん。この下に炭化層があることも。甘泉宮”最後の日”に焼け落ちた建物の跡ではないか?、と想像を羽ばたかせた次第です(笑)。

甘泉宮と「北極の四星台」

事前の勉強が足りず、宮跡の全貌が分かったのは帰国後でした(苦笑)。写真も少ないのですが、一枚だけ、起点碑から東を見て撮影したものがこれです。

なんだか気になる小山が見えます。これ、2号建築址「帝星台」と呼ばれる円錐形の土台です。秦代の祭祀の場所である「帝星台」「主星台」であり、周辺の四星台で北極を表していたとも考えられています。

橋本義則『秦漢の離宮址 : 漢甘泉宮址を中心とした踏査 (調査報告)』
山口大学人文学部異文化交流研究施設 2009年 ※原図:『淳化縣文物志』所収

この北極の四星台を起点に、内蒙古自治区にかけて分布する1424基の土台が、統一秦王朝の造営した「全天星台」の遺跡であり全天の星々を地上に表現したもの、とされています。

またまた常識を超えたスケールの秦の遺跡を知ってしまいました。

甘泉宮跡をドローン撮影された方の動画をシェアさせて頂きます。後半は「帝星台」の上に立っておられますね。羨ましい!

以 上 

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