在宅探索の楽しみ

大和国の古代道路を仮想探索! ④「日本最古の官道で感動を!」。1400年イベントで盛り上がる横大路

横大路は「日本最古の官道」とも言われる由緒正しい正方位計画道路です。桜井市の三輪山の南から葛城市の二上山付近まで、奈良盆地を東西に横断しています。

お馴染み1974年航空写真で条理地割をチェックすると、40m前後の余剰帯を割り出すことができます。

横大路は、日本最初の唐風都城となった藤原京を東西に貫く基軸線で、平城京への遷都後、地割がリセットされ条理が敷きなおされたと考えられています。下の地図の方形地割は藤原京時代のものです。

横大路と藤原宮
奈良県遺跡地図webより
www.pref.nara.jp/16771.htm

道の敷設自体は藤原京建設以前と考えられています。『日本書紀』の推古天皇21年(613年)の条に、「難波より京(飛鳥)に至る大道(おおじ)を置く」と記事が見え、沿線自治体では敷設1400年として様々なイベントを企画しています。

キャッチフレーズの「日本最古の官道で感動を」にはシビレました! 古墳シンガー・まりこふんさんの「古墳にコーフン協会」を思い出しました。「官道で感動協会」とか作りますかねぇ・・・。

脱線しました(笑)。

さて、下ツ道のような痕跡は残っていないのでしょうか? 

実は横大路は、国道166号とほぼ重なっているため、宅地化により痕跡が不明瞭で、遺構の発掘例も限られています。試行錯誤したところ、1960年代の航空写真に余剰帯を重ねると、丸で囲った部分に痕跡らしき帯状地割が見つかりました。なお、→を付けた地点では、発掘調査で、南側側溝が見つかっています。

MKK618-C12-5_19611130_橿原市?横大路余剰帯_edited-1

ただし、道幅については明確になっていません。下ツ道を超え、36m前後あったという説もあります。余剰帯のラインをGoogleマップに落としてみましたので、ご興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

つづく

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